レスリング女子68キロ級の尾崎野乃香は準々決勝で、東京五輪銅メダルのキルギスの選手に屈した。得意のタックルが通用せず、「初めて自分の持ち味を封じられた」。
初戦は片足タックルをたたみかけ、32秒で試合を決めた。準々決勝でもこの技で攻めた。だが、足を引かれて逃げられた。2度目、3度目のタックルではカウンター攻撃に合って、第1ピリオドで6点を失った。
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「まだいける」と切り替えた第2ピリオド。寝技の回転技などを決めて逆転に成功。しかし、残り10秒を切ってからパワーに屈し、背後を取られて再び逆転を許した。
主戦場にしていた62キロ級の国内選考で敗れ、階級を上げて五輪出場を決めた。「世界一の練習をしてきたと信じたいけど、競り負けてしまうのは自分の弱さ」と肩を落とした。(藤田絢子)